070692 ランダム
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ユずのぺぇじ

ユずのぺぇじ

悪魔の子7

 次の日は、6時半起床だった。布団をかたずけると少ししてから朝ごはんになった。その後、1時間程してから旅館を出て奈良に向かった。旅館は奈良と京都の境の近くにあったので、30分程で着いた。1回休憩と点呼を取ったあと、バスで観光地を回り、昼からは自由行動だった。自由行動といっても約10平方キロメートルの《奈良・鹿公園》の中だが・・・。広いので土産屋などもたくさんあり、公園内の全ての店で《鹿せんべい》が売られている。ほとんどの子は鹿に鹿せんべいをあげているが、拓磨達は土産を優先して買っていた。結局、1時間ぐらい店を回り、拓磨が木刀を買い、男子Bがオモチャの飛び出しナイフを買ったぐらいだった。残りの2時間は、鹿と遊んだりして過ごした。その後はバスで残りの観光地を回り6時頃旅館に着いた。旅館までのバスの中で、美帆は、「観光地巡りなら、班行動にしてほしかった。」と、グチをもらしていた。旅館に着くとミニレポートを書かされた《シオリ》の最後のページに枠線があり、そこに書いた。これでまた明後日学校で感想を書くとなると・・・皆から多くのブーイングを受けながらも先生達は1時間で終わらせた。その後、晩ゴハンで、少ししてから入浴になった。今度は、広い風呂だったので、2クラスずつ入った。風呂での皆の会話は、「晩ご飯が昨日の旅館より美味しかった。」とか「明日、やっと帰れる。」などが多かった。この日の就寝は前の日より1時間早かった。どの生徒もが《しおり》に消灯と見回りの時間を載せる愚かさに気付いている。ナゼ、載せるのか誰にも理解できない。この日の見回りは12時だった。拓磨達の部屋には12:20から裏日程で《枕投げ大会》があった。結果は拓磨の特攻により、拓磨の方のチームが勝利を収めた。その後、疑われないためにもすぐに寝た。  ~翌朝、7時に起床した。洗面所で拓磨は昌吾に会った。「おはよう、拓磨くん。」若干眠そうな顔で言った。それに比べ、拓磨は夜起きてたにもかかわらず、スッキリ顔をしていた。その後、朝ごはんを食べた。準和食で、ゴハンと味噌汁はおかわりし放題だった。その後《そばうち》を体験しに行くため、すぐに荷物をまとめさせられた。1時間ぐらいで着くらしいが、その少し前に在る土産屋に寄って行くらしい。土産が買えるのは、そこが最後らしい。1時間ぐらい土産屋に居て、それからそば打ちに行った。そば打ちは自由行動の班でやり、食べるのもその班で食べるとのこと。10分ぐらい話を聞いてから作り始めた。最初はマジメにやってたけど、だんだん飽きてきて途中からは、《きしめん》みたいのとかを作ったひとも数人いた。拓磨達の班は、普通に作って、所々きしめんみたいになっためんを数本作った。30分ぐらいで作って後は、店の人がゆでてくれるので、テーブルで待っているだけになった。最初の方に作った班は10分ぐらいで出て来たが、拓磨達の班は後の方だったのでなかなか茹で上がらなかった。茹で上がるのを待っていると、美帆が唐突に口を開いた。「拓磨、あの時、ラーメン屋で写真撮ってたけど、何撮ってたの?」 拓磨は少しだっまた後言った。「秘密。帰って現像したらタブン見せてやる。」 しばらく沈黙が流れたが、ソバが茹であがってきたので沈黙はそこで終わった。結局、1時間ぐらい食べる時間があって、食べ終わって暇な班は他の班のを漁ったりしてた。そして、帰るために駅へ向かった。駅に着くと、点呼をして、少し時間をとったあと新幹線に乗った。拓磨が席でウトウトしていると美帆が大富豪の勝負を仕掛けてきたので、班の人全員で大富豪をやった。「この2日、部屋が同じだった人たちに必勝方教わっただで、絶対負けんで!」 美帆が、自信満々に言った。 ~~ 結果は、美帆が圧勝して、2位に落とされた拓磨がすごく悔しがり美帆をねたんで喚き散らすなどと美帆の思想通りにはいかず、拓磨が連続で大富豪を取った。美帆は、前よりは順位が上がったヶド、やっぱり1度も拓磨に勝てなかった。「まだまだ弱っちー」拓磨が美帆をけなした。とたん美帆の左フックが炸裂した。しかし、拓磨はソレを避け、代わりに隣に座っていた《その他A》に当たった。その他Aは鼻血ブーでそのまま気絶した。とりあえず顔に雑誌をかぶせて、寝ているように見せかけてやり過ごした。見回りに来た先生にも気づかれず、無事(?)駅に着いた。そして、目覚めた《その他A》はキレイ、サッパリその出来事を忘れていた。新幹線を降りて点呼をとると、電車に乗り換えて、駅に向かった。駅に着くと、大勢の保護者が子供達を迎えに来ていた。
          続く


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